Bonjour!
Yoshino Tradのアントニーです。
みなさん少し前の作品になりますが、フランス映画「アーティスト」はご覧になられたでしょうか?
昔のサイレント映画を彷彿とさせるような趣向で作られた作品であり、また昨年のアカデミー賞でフランス人俳優のJean Dujardinが主演男優賞を獲った作品でもあります。
Jean Dujardinはもともとコメディアンで、いろんなコメディ映画に出ています。
そこで第9回目の今日は、彼の作品から「ジョーク」をテーマにお話ししたいと思います。
彼の作品で僕が好きなのは「OSS117」シリーズです。
手っ取り早く言えば、「007」のパロディなんですが、フレンチコメディはアメリカンジョークとはまた違いブラックユーモアたっぷりのシュールな冗談があちらこちらで見られます。
例えば「OSS 117 私を愛したカフェオーレ」の中で僕が好きなシーンは、Jean扮する「117」が死んだ同僚との思い出を回想するところ・・・。思いつめた顔で何度も名前を呼びます。「Jack,Jack,Jack…」
しかし実際思い出したのは過激な任務などではなく、いい大人2人がパンツ一丁で、テニスの打ち合いをして興奮しているだけのシーン。「Ah hahahaha・・・!」と響き渡る二人の笑い声。一流の国際スパイなのに・・・・。
しかしジョークを翻訳するのは実に困難です。単に直訳すると相手を怒らせかねません・・・。
日本語字幕はかなり意訳されている気がしましたが無理もないです。
例えば「OSS」の中でも117が「冗談だよ!」と何度も言うんですが、周りの外国人は全然笑ってない・・・フレンチジョークは少々きわどいものが多いかもしれません。
翻訳者の皆さんも仕事の合間に一度ご覧になってみてはいかがでしょう?
「OSS」のシリーズ
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